漫画家、漫画アシスタントの仕事
漫画家といえば漫画(絵)を描くプロという印象ですが、実は漫画家として最も重要な才能は絵を描くことではなくてネームを創作することです。漫画の完成度を高めるためには画力(絵を描く能力)は欠かせませんが、いくら
画力があってもネームが悪ければ駄作
になってしまいます。
漫画家の仕事には大きく分けて次の5つの工程があります。この中でアシスタントが担当できるのは3〜5の工程であり、背景や小物の描き込みがメインとなります
1.プロット: 登場人物やストーリーを構築する。 ※現在は漫画編集者との共同作業が一般的
↓
2.ネーム: 絵コンテ(コマ割りと素描)を作る。ときには漫画編集者と共に内容を何度も練り直す。
↓
3.下描き
↓
4.ペン入れ
↓
5.仕上げ: スクリーントーンなどで臨場感や立体感を出す。
ネームが優れている作品であれば、画力がたとえ素人並みであっても読者のハートを掴むことができます。
漫画家、漫画アシスタントになるには
漫画専門学校(現在では漫画学科のある大学もあります)を出て、アシスタントから漫画家デビューを目指すのが一般的です。ただし、高い授業料を出してまでこれらの専門学校を出る必要はないという意見も多くあります。学校には行かずにアルバイトとして漫画家アシスタントをやった方が実践的であり、その方が早道だと言われます。
漫画家デビューするには出版社への作品の持ちこみと、漫画雑誌が主宰する漫画賞への応募があります。応募は気軽にできますが、入選までモチベーションが保てないのが難点です。一方で持ちこみは勇気と根性が必用ですが、編集者から貴重なアドバイスをもらえたりコネもできるのでモチベーションの向上につながります。
漫画家は個人事業主であり今現在においてサラリーマンの漫画家はいないとされます。漫画家は常に将来の不安と闘っていかねばならず、この点がイラストレーターと漫画家の大きな違いといえるでしょう。
漫画家、漫画アシスタントの収入
年間通して1本の連載漫画があった場合、漫画家の平均年収は300万円前後となります。アシスタントの日給はアルバイトで6000円、プロで1万円が相場です。
雑誌に掲載される漫画1ページの原稿料が6000円〜ですので、週刊誌に毎回15ページ分を描いたとして月に36万円にあります。これから必用経費を差し引いた金額が収入です。もしアシスタントを雇っていたら一人につき10万円以上の経費となります。
もし作品がヒットして単行本の出版がきまれば印税収入があります。売れっ子漫画家の場合、
年に数億円の印税収入 ヾ(@^▽^@)ノ ワーイ
があるそうです。これが漫画家の醍醐味であり、これこそが漫画家としての最終目標なのです。
漫画家、アシスタント関連ページ
- 画家
- 画家とは、単なる自分の趣味で絵を描いている人ではなく、描いた絵が生活の収入源になっている人を一般的に指します。
- 写真家(フォトグラファー)
- 写真家(フォトグラファー)とは、自分で撮った写真または著作権を販売して主な収入源にしている人です。趣味で写真をやっている人は言うに及ばず、会社勤務のカメラマンなどはそう呼ばないのが一般的です。
- 漫画編集者
- 漫画編集者は漫画家と一心同体であるため、漫画家と寝食を共にすることが多くなります。
- 小説家
- 小説家になるための塾や学校がありますが、有名な小説家でそういった塾や学校を出ている人は誰もいません。
- 書道家、習字の先生
- 書道家とは、書を極める達人のことです。楷書、行書、草書、隷書、かな文字。書にも様々ありますが、書道家はそれぞれ得意分野を持っているものです。
- アニメーター
- アニメーターとは広義にはアニメーション(アニメ)を製作するスタッフのことですが、一般には狭義としての作画スタッフを意味します。
- 陶芸家(陶工)
- 芸術的な作品作りをしている人が陶芸家、大手の工房で日常品を大量生産している人が陶工、といった一般的なイメージがあるかもしれませんが実際には明確な区別はありません。
- 美術品鑑定士
- テレビ鑑定団などの人気テレビ番組でレギュラー出演するほどになれば年収1000万円は下らないでしょう。
- エッセイスト、コラムニスト
- 自称エッセイストやコラムニストは世の中に掃いて捨てるほどいますが、記事の依頼がなければ全く意味がありません。
- カーデザイナー
- 外観デザインのいい車は性能のハンディキャップをカバーするほどの力を持っていますが、逆にいくら性能が優れていても外観デザインの悪い車は売れません。
- テレビ局美術スタッフ
- 昔から映画や演劇では「小道具さん」や「大道具さん」と呼ばれており、前者が舞台で使う小物を調達する仕事で、後者が舞台を組み立てる仕事です。
- 放送作家
- 放送作家に必用なのは、ただただ斬新なアイディアと想像力のみ。一般大衆をアッといわせるような、または大爆笑させる企画を、次から次へと生み出していく才能が求められています。