英会話スクール講師の仕事
英会話スクールは、バブル経済と共に発生した英会話ブームに乗って日本全国いたるところに次々と作られていきました。しかしその後、日本経済が減速していく過程において全国規模の
大手スクールはドミノ倒しのように倒産
していきました。つまり大手スクールがやっていたビジネスモデルというのは、小金持ちにネイティブスピーカー(主に白人)と友達になれる時間を提供するサービスだったのです。英会話を仕事に活かしたいというよりも、外人と楽しいひとときを過ごしたい。そんな考えの生徒ばかりだったので、収入が減って財布の中身が寂しくなればすぐに去ってしまうわけです。
今現在で生き残っている全国チェーンの大手英会話スクールは大規模なリストラを行っており、本来あるべき姿としての英会話スクールになっています。講師や授業内容の質の向上、さらにはリーズナブルな授業料の設定。以前は問題のあったテレビや雑誌での誇大広告は行っていませんし、途中解約でトラブルとなる授業料の前納システムは撤廃されています。中小のスクールにおいても同様で、ただ外人講師を売りにするだけではなく、スクールで学んだ英会話をいかにビジネスに活かしてもらえるかに焦点を絞っています。これからの時代、本当に役に立つものにしか人はお金を出さないからです。
そんな中、
日本人講師には追い風が吹いている
といってもいいかもしれません。外人講師(ネイティブスピーカー)は英会話上級者にとっては嬉しいものですが、初心者が英会話を本気で学ぶには向いていません。初心者が悩むことや、役に立つ勉強法は日本人講師にしかわからないのです。特に文法に関しては日本人講師の方が圧倒的に教え方が上手ですし、理論的に教えることが可能です。「習うより慣れろ」という格言がありますが、限られた時間においては「理論を習う」ことが欠かせません。余談ですが、CMで有名な「聞き流すだけで...」という英会話教材では実用英会話は身につきません。
英会話スクール講師になるには
英会話スクール講師になるために必用な資格は特にありません。各スクールが行っている採用試験を受けるだけです。学歴や資格についてはスクール別に異なった合格基準を設けていますが、それらは必須ではありません。
あると有利な経験や資格は以下のとおりです。
- 大学で英語を専攻していた。
- 海外生活の経験がある。
- TOEICは850点以上。
- 英検は準1級以上。
英会話スクール講師の収入
英会話スクール講師にも正社員講師(フルタイム)と非常勤講師(アルバイト)があります。純粋に講師だけの仕事をしたい場合には後者、つまり非常勤を選択するしかありません。フルタイムの場合には、どうしても事務や受付けやPRの仕事を兼任することになります。
正社員の年収は300〜400万円。非常勤講師の時給は1000〜3000円で、生徒から人気のある講師ほど時給は高くなります。
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