テレビディレクター、アシスタントディレクター(AD)の仕事
テレビディレクターとは、テレビ番組を製作して放送するまでの全ての工程を指揮監督する職業です。テレビ番組の製作には放送作家やテレビカメラマン、美術スタッフや照明スタッフ、出演スタッフや衣装デザイナーといった数多くの人材が必用であり、これらを束ねて1つの作品に結集しなければなりません。アシスタントディレクター(AD)はディレクターの手足となって各スタッフに意思伝達したり、その他全ての雑用をこなします。
どんなに才能がある人でも最初はアシスタントディレクター(AD)から始まり、数年後にディレクターへ昇格します。その上にはプロデューサー(テレビ番組の企画や予算編成、スポンサー獲得や出演者への交渉を行う)やエグゼクティブプロデューサーがあります。
テレビ番組には全国ネットの大手テレビ局が独自に製作するものと、その下請けであるテレビ番組製作会社やプロダクションが製作するものがあります。その背景には多チャンネル化やコスト削減により、より効率のよい番組製作が求められていることがあります。
テレビディレクター、アシスタントディレクター(AD)になるには
特に必用な資格はありません。専門学校または4年制大学を出て、テレビ局または番組製作会社の採用試験を受けます。テレビ局に入るには一般的に大学卒業の方がいいとされ、しかも大手のテレビ局(キー局)であれば東京大学を筆頭とする一流大学でないと合格の見込みはありません。
一方で、番組製作会社やプロダクションの中にはディレクターまたはアシスタントディレクターの人材確保に苦慮しているところも多いようです。とにかく多忙の上に薄給ですので入っても数年で辞めてしまうからです。
テレビディレクター、アシスタントディレクター(AD)の収入
大手のテレビ局(キー局)であればディレクターで平均年収1000万円、アシスタントディレクターで600万円前後です。一方、番組制作会社やプロダクションだとディレクターで平均500万円、アシスタントディレクターで350万円前後になります。
この業界の仕事はとにかく多忙です。休みもほとんどなく、まる1日休めるのは数カ月に1回だといいます。番組制作会社のアシスタントディレクターなどは時給換算すると約300円にしかならないとか。ネット社会におけるテレビの役割は年を追うごとに小さくなっており、将来性が持てないことから昇格までのモチベーションが保てないようです。
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