自転車購入マニュアル

スポーツ自転車といっても今やたくさんのタイプが世に出回っています。最もポピュラーなのがロードレーサーでありツール・ド・フランスを代表として舗装路を超距離走破するレースでお馴染みです。逆に未舗装の砂利道や泥道、または山道を走るために開発されたのはＭＴＢ（マウンテンバイク）です。オートバイのモトクロス感覚でオフロード走行を手軽に楽しむための自転車です。

いきなり本格的なロードバイクは敷居が高いと思われる方やスポーツ自転車のビギナーにお勧めなのが今流行りのクロスパイクです。買い物や通勤用としても使えることからＣＲＯＳＳの名がついたのでしょう。スポーツ走行もじゅうぶん可能ですので、はじめの１台にはいいと思います。

クロスバイクと並んで注目を浴びているのは折りたたみ式のスポーツ自転車です。ミニベロとかフォールディングバイクと呼ばれていて、従来の折り畳み式自転車のイメージを覆すデザインはファッション性にも優れています。

さらにはＢＭＸと呼ばれる曲芸専用の自転車もあります。長い距離を走ることはできません。あくまで自転車を使ってジャンプや回転技を披露するための自転車です。

スポーツタイプの自転車はこの世で唯一のサイズ物の乗り物といっていいかもしれません。どんな高級自動車でもドライバーの体格に応じて様々なサイズは用意してはいません。スポーツ自転車はＳ、Ｍ、Ｌサイズといったようにまるで洋服を選ぶ感覚で購入できるのです。買い物や通勤用としてしか自転車を買ったことがなかった方にはちょっとした驚きかもしれません。

ここでいうサイズとはフレームサイズのことですが、サドルやステムの長さは自由に調整できますのでフレームサイズが合っていなかったとしてもそれなりに乗ることは可能です。しかし、乗り手の体格にピッタリ合ったフレームサイズを選ぶことでより快適で効率的な走行が可能になります。

このフレームサイズは、まずは身長を基準に判断します（自転車メーカーのカタログを見るとサイズごとに適正身長が書かれています）。もし自分の身長に合ったフレームが製造されていなかったり在庫切れの場合には、他のメーカーを当たって見た方がいいでしょう。

初心者のうちはとりあえず身長だけでフレームを選んでもいいのですが、徐々にスキルや経験が向上してくると、単にフレームのサイズだけでなく、フレームを構成しているパーツ（トップチューブやシートチューブの長さや角度）や素材（アルミやカーボン）にも注文をつけたくなってきます。